甲型と乙型は主にエンジンの種類によって区別される事が多い。甲型は、ガソリンエンジンを搭載しており、乙型はディーゼルエンジンを搭載している。戦後は、エンジンの種類の違いに加えて、車体の形状が変わった事も堂時に甲型と乙型の違いとして認識されるようになった。甲型は前期型車体で、乙型は後期型車体である、と言われ、エンジンの種類の違いと車体の形状の違いを合わせて甲型と乙型の違いが適宜された。しかし、その後、車体の形状は乙型の後期型車体に近いがエンジンは甲型が搭載していたガソリンエンジンを使っているようなものも複数見つかっており、エンジンと車体の形状は必ずしも対応していないことがわかった。この場合、エンジンを中心に甲型と乙型の区別を行う方法に基づいて考えると、この89式は乙型ではなく、甲型の後期型車体として認識される。
なお、このような混乱がおこっているのは、車体変更が1933年から行われたのに対し、エンジンの変更は1934年から1935年の間で行われ、時期にズレがあるからである。