Ⅲ号突撃砲が投入された作戦の内もっとも大きな戦果が上がったのは、1942年9月にスターリングラード攻防戦の最中に実行されたものであった。この時第244大隊のⅢ号突撃砲は僅か20分間に9台ものソ連軍戦車を破壊したとされている。大隊指揮官はこの功績を讃えられ騎士鉄十字章を授与されている。
またロシア北部で1942年2月に行われた戦闘において、第667大隊は数日間に30両の敵戦車を撃破した。この時にも指揮官には騎士鉄十字勲章が与えられている。
1943年4月、ボリソフの戦いでは43両のT-34戦車がⅢ号突撃砲の攻撃によって破壊されている。
このように、Ⅲ号突撃砲は攻防両方に秀でた非常に有用な対戦車戦力として全ての戦線で活躍した。Ⅲ号突撃砲の搭乗員たちはいつしかエリート兵として軍内の尊敬を集めるようになり、特別な紋様の軍服を着ることが許された。 Ⅲ号突撃砲が破壊した敵戦車の数は1944年までの間に20000両にも及んだとされている。
1945年春、ドイツ軍が降伏した時点では約1000両のⅢ号突撃砲が残存していた。この時までにアルケット社によって計9500両のⅢ号突撃砲、及びその派生機種が生産されていた。