
38(t)戦車E/F型
1940年5月~8月にB型の改良型として生産されたC型は、ポーランド侵攻の戦訓を基に新たにできた型ある。装甲の厚さが足りなかったと判断されたB型の、操縦席前面を除いた車体前面装甲を40mmに増圧。砲塔回転基部に破片防御用リングが導入されるなど他にも細部に変更がある。同年9月~11月に生産されたD型はC型の追加生産分に相当し仕様に変更はないためこの2つは外見上の区別はつかず全く同じである。
C/D型の改良型で、車体・砲塔前面の装甲を50mm、車体側面及び砲塔の側面と後面の装甲を30mmに増圧し、これにより段付きだった戦闘室前面装甲が直線的な一枚板へとデザインが変更されたものがE/F型である。前面装甲の強化によりノーズヘビーとなったため、前部サスペンションのリーフスプリングの枚数を15枚に増やして対応している。無線手と操縦手の視察口が開放式から開閉式に改められ、またリベット止めの一部を溶接に変更しており、生産性を向上させるとともに乗員の保護にもつなげた。1940年11月~1941年5月にE型が生産され、翌年5月~10月にE型の追加生産分としてF型が生産された。